0246-88-6838 [営業時間] 平日9:00~17:30
施工管理の仕事

プラント工事の仕事とは?プラント現場の実態と施工管理の働き方

Xでシェア
Facebookでシェア
LINEでシェア
はてなブックマークに追加
リンクをコピー
INDEX 目次

    スイッチを入れれば明かりがつき、蛇口をひねれば水が出る。あたりまえの日常は、発電所や工場、処理施設といった巨大な設備が休みなく動き続けることで支えられています。こうした設備をプラントと呼び、それを造り、点検し、動かし続ける仕事がプラント工事です。地味に見えても、社会の土台を支えるという意味で、きわめて重要な役割を担っています。

    ところが、プラント工事という言葉から現場の中身を思い描ける方は、業界の外には多くありません。

    本記事では、プラント工事の種類や行われる工事内容、求められる資格、そして将来性を解説します。すでに施工管理技士の資格をお持ちの方も、これから手に職をつけたい未経験の方も、自分が働く場所を考えるためのヒントとして読み進めてください。

    プラント工事とは?

    プラント工事現場のクレーン

    プラント工事とは、電気やガス、化学製品などを生み出すための大規模な設備、すなわちプラントを建設し、維持していく工事の総称です。一般的な建築工事が人の住む空間や働く空間を作るのに対し、プラント工事は何かを生産し続ける機能を作る点に違いがあります。

    プラントは社会インフラを足元から支える存在であり、止まれば暮らしや産業に大きな影響が及びます。だからこそ工事の精度や安全性に対する要求は高く、専門性が問われるのです。

    なお、プラント工事で行われる工事には、次のようなものがあります。

    • 足場工事
    • 土木工事
    • 配管工事
    • 機械据付工事
    • 製缶工事
    • 定期修繕 など

    このような複数の工事をそれぞれの専門家が連携し、ひとつの現場を成り立たせているのです。プラントを建造して終わりではなく、安定して稼働できるような付随した工事が必要になります。

    プラントの種類

    稼働しているプラント

    ひと口にプラントと言っても、扱う産業によって目的も性格も大きく変わります。代表的な四つの種類を取り上げます。

    • エネルギー系プラント
    • 化学系プラント
    • 産業計プラント
    • 環境系プラント

    それぞれの特徴を解説します。

    エネルギー系プラント

    エネルギー系プラントとは、電気やガスといったエネルギーを生み出すプラントです。発電所がその代表で、社会活動を支える重要な役割を担っています。

    燃料を燃やしたり大量の排熱を扱ったりするため、環境への配慮がとりわけ強く求められる分野です。なお、エネルギー系プラントを細分化した発電プラントもこのエネルギー系に含まれます。

    化学系プラント

    石油や化学製品を加工し、さまざまな商品の原料を製造するプラントです。可燃性の物質や高温高圧の流体を扱う場面が多く、わずかな異常が重大事故につながりかねません。そのため、高度な安全管理が欠かせない領域とされています。

    また、塔や反応器、熱交換器といった大型の機器が林立し、それらを膨大な配管がつなぐ光景も化学系プラントならではのものです。

    産業系プラント

    食品工場や自動車工場、製鉄所などの多くがこの産業系プラントに該当します。私たちが日々口にするものや使うものを生み出す、比較的身近な分野を支えるプラントです。製品の種類が幅広いぶん、設備の構成もさまざまです。

    環境系プラント

    廃棄物処理施設や下水処理場などが環境系プラントにあたります。汚れた水やごみを処理し、環境負荷を軽減する役割を持つ、社会インフラとしての性格が強い分野です。

    環境系プラントの建造には自治体が関わる案件も多く、景気の波に左右されにくい安定した需要が見込めます。また、完成後も長期にわたる維持管理がセットになることが多く、地域に根ざして働ける点も特徴と言えるでしょう。

    プラント工事で行われる工事内容

    プラント工事を見守る施工管理者

    プラント工事は、複数の工事が組み合わさって成立しています。代表的な工種は次のとおりです。

    • 足場工事
    • 土木工事
    • 建設・製缶工事
    • 配管・配線工事
    • 機械据付工事
    • 定期修繕工事
    • 解体工事

    なお、すべてのプラントですべての工事が求められるわけではありません。具体的な内容を見てみましょう。

    足場工事

    作業空間を確保するための足場を組む工事で、目的は一般的な建築現場と変わりません。ただしプラント工事では、複雑な配管や機器のあいだを縫うように足場を架けるため、狭所や入り組んだ形状にも対応できる単管足場が用いられる場面が多くなります。

    そういった点では、一般的な足場工事よりも技術力が求められると言えるでしょう。

    土木工事

    プラントが稼働するために必要なインフラ、たとえば構内の橋や道路などを設置する工事です。昨今の環境問題に対応するため、多くの工場では、敷地内の緑化工事が併せて行われることもあります。

    大きな設備が載る基礎を造るための、文字通り土台の工事です。

    建設・製缶工事

    建設工事は、設備を収める建屋を建てるための工事です。製缶工事とは、鉄やステンレスを加工してタンクや架台などの設備そのものを造る工事を指します。

    扱う設備は大規模なものから小規模なものまでさまざまです。また、老朽設備の更新や脱炭素への対応など、需要に応じて製作するタンクや架台の仕様も変わっていきます。後述する解体工事後に新しい建設・製缶工事が求められる現場もあるでしょう。

    配管・配線工事

    複数の機械を連携させるために欠かせないのが、配管工事と配線工事です。配管工事は配管工が担い、流体を機器から機器へ送るための管を組み上げていきます。

    一方で配線工事は電気を通すための工事で、発電プラントなどでは電気・計装工事と呼ばれることもあります。どちらも精密さが求められ、高い技術力が必要とされる工種です。

    機械据付工事

    プラント内で使用される機械を所定の位置に設置する工事です。機械の特性に応じて据付の工法が変わるうえ、何十トンもある重量物をミリ単位で据える場面もあり、非常に難易度の高い分野とされています。

    とくにポンプやタービンのような回転機械では、据え付けたあとに軸の中心を合わせる芯出し、いわゆるアライメント作業が品質を大きく左右します。コンマ数ミリの調整に時間をかけるのは、その精度が機械の寿命そのものを決めるためです。

    定期修繕工事

    プラントの点検やメンテナンス、補修を行う定期的な工事です。耐震補強や改造工事まで含まれ、大きな事故を防ぐだけでなく、生産性を高める目的で行われることもあります。

    ここで押さえておきたいのは、定期修繕はあくまでメンテナンスであり、解体とはまったくの別物だという点です。機械や設備を点検し、補修が必要であれば分解し、手入れをして、ふたたび組み立てる。この一連の作業が定期修繕の中身です。

    たとえば火力発電設備は電気事業法施行規則第94条に基づき、ボイラー設備は2年ごと、タービン設備は4年ごとに定期点検を行うことが求められており、発電所の定修工事では、数年に一度、対象の機器を2~3か月ほど停止させて大がかりに行うこともあります。

    解体工事

    老朽化した施設の建て替えや、古い機械の撤去と搬出に関わる工事です。定期的に繰り返される定期修繕とは異なり、こちらは必要なときに行われます。

    解体の特徴は、自分が立っている場所そのものを取り壊していくため、工事が進むほど危険度が増していく点にあります。それだけに、厳格な安全管理が求められる工種です。

    プラント工事ならではの特徴

    虫眼鏡で特徴の文字を拡大

    一般の建築現場には見られない、プラント工事特有の特徴を以下で整理しました。

    • 専門性とメンテナンスで工期が長くなりやすい
    • 関係する作業員が多い
    • 協力業者・関係業者が多い
    • 構内ルールや安全管理が厳格

    詳しく解説します。

    専門性とメンテナンスで工期が長くなりやすい

    プラント工事は工期が長くなりがちですが、その理由は単に規模が大きいからではありません。高い専門性が求められること、そして建設したあとも修繕や補修といったメンテナンスが欠かせないことが、長期化の本当の要因です。

    日々の点検やメンテナンスのために、技術者がプラントへ常駐する例も珍しくありません。道路や大型ビルなどは規模こそプラントを上回ることもありますが、数年単位の定修や常駐という働き方は、プラントならではのものと言えます。

    関係する作業員が多い

    工事が大規模化し、長期化すれば、それだけ多くの作業員が関わります。大勢が同じ現場で動くからこそ、作業の手順やルールを徹底するオペレーションが欠かせません。一人ひとりの動きが全体の安全と効率を左右するのです。

    協力業者・関係業者が多い

    プラント工事は一社で完結することがほとんどなく、配管や機械、電気や保温など複数の専門業者が関わります。各業者の連携や、こまやかなコミュニケーションが現場の成否を決めると言っても過言ではありません。

    構内ルールや安全管理が厳格

    普通の住宅や建築の現場と大きく異なるのが、管理の厳格さです。プラントごとに独自の安全管理基準や構内ルールが定められており、通門証の携帯や守衛による出入りの管理が行われている場合もあります。そのため、決められた手順や約束事を確実に守ることが、現場に立つ前提として求められるのです。

    プラントの施工管理に求められる仕事

    施工管理として働く男性

    プラント工事の施工管理者には、発電プラントをはじめとする現場で、次のような専門性と管理能力が求められます。

    • 原価管理
    • 工程管理
    • 品質管理
    • 安全管理
    • メンテナンス

    このうち、原価管理と工程管理、品質管理および安全管理は四大管理と呼ばれる施工管理の基本業務です。それぞれ詳しく解説します。

    原価管理

    原価管理とは、決められた予算を守るための管理です。資材や人員のコストを見通し、無駄を抑えながら工事を進める経済的な視点が、施工管理者には欠かせません。また、見積もりの段階から完成まで、お金の流れを把握し続ける地道な仕事でもあります。

    工程管理

    工程管理とは、施工スケジュールを作成し、進捗を管理する業務です。天候や資材の遅れといったトラブルにも臨機応変に対応し、工期を守り抜く力が問われます。とくに停止期間が限られた工事では、決められた日数に作業を収める緻密な段取り力が成否を分ける業務でもあります。

    品質管理

    品質管理とは、設備やシステムが求められる品質を満たしているかを確かめる業務です。建設中は材料の品質チェックや施工プロセスの管理を行い、完成後は各種の検査によって仕上がりを確認します。

    たとえば高温高圧の流体が通る配管では、溶接した箇所を一本ずつ非破壊検査にかけ、目に見えない内部の欠陥まで調べることもあります。このように、完成後のプラントが問題なく稼働できるかどうかを確認するのも、施工管理に求められる業務です。

    安全管理

    安全管理とは、現場で働く人の安全を確保するための管理です。安全基準の順守はもちろん、作業員への教育やリスク評価を通じて、事故を未然に防ぎます。

    多くの人間が関係し、かつ規模の大きな工事が必要になるプラント工事において、安全管理はすべてに優先される責務と言えるでしょう。

    メンテナンス

    設備が稼働を始めたあとの保守管理を担う業務です。四大管理の中には含まれないものの、定期点検や修理に加え、不具合が起きる前に手を打つ予防保全の視点が求められます。造って終わりではないプラント工事を象徴する仕事と言えるでしょう。

    発電プラント工事の実態と将来性

    仕事の将来性を考える男性

    プラント工事には、人手不足という足元の課題と、需要の伸びが見込まれる将来性の両面があります。実態と将来性について、具体的な統計を用いて解説します。

    人手不足という実態

    建設業界全体で、働き手の高齢化が進んでいます。2024年に総務省統計局が発表した統計では、建設業で働く人の約37%を55歳以上が占め、29歳以下の若年層は約12%にとどまるとされています。

    産業別就業者数の予測を示したグラフ(引用:国土交通省「国土交通白書2020」)

    また、現場を支えてきたベテラン層が今後まとまって引退していけば、人手不足はさらに加速する可能性が高いと考えられます。これを「建設業界の2030年問題」と呼んでおり、今後の人手不足に拍車がかかる恐れがあるのです。

    需要増加が見込まれる将来性

    一方で、仕事そのものは堅調です。帝国データバンクの分析によれば、2024年度のプラントエンジニアリング業の受注高は増加し、特に海外受注が大きく伸びたとされています。2025年度も、GX(グリーントランスフォーメーション)に向けた設備投資が期待されている背景もあります。

    このことから、脱炭素に向けた新しい設備の増強や、高度成長期に建てられた設備の老朽化に伴う改修工事など、今後の仕事は安定的に見込める分野です。需要は底堅く担い手は減っていくという構図は、裏を返せばプラント工事の経験を持つ人材にとって追い風と言えるでしょう。

    プラント工事で重宝される施工管理技士

    パソコンを見て話しあう男女の施工管理技士

    プラント工事の現場では、施工管理技士という国家資格を持つ人材が重宝されます。必須の資格ではありませんが、とくに電気工事施工管理技士や管工事施工管理技士は評価が高く、専任技術者として配置できることなどから、昇進や昇給に有利に働きます。

    なお、資格の難易度については以下の記事で詳しく解説しています。

    【関連記事】施工管理技士の難易度は?7種類の特徴と合格率、受験資格を解説

    そのほかに重宝される資格

    施工管理技士以外にも、役立つ資格があります。たとえば、建屋の設計に関わる建築士は建設工事の場面で重宝されますし、設備の省エネ運用に関わるエネルギー管理士は、工場のエネルギー管理を担う場面で評価されることがあるのです。

    担当できる業務の幅を広げるこうした資格を一つずつ積み重ね、掛け合わせていくと、自分の市場価値を高めることにつながっていきます。

    プラント工事の仕事は需要も市場価値も高まり続ける 

    プラント工事は、建設して終わりではなく、その後も安全に稼働させ続けるための管理が必要な仕事です。点検や修繕を通じて設備の寿命を延ばし、社会インフラを止めないという責任の重さこそ、この仕事の価値だと言えます。

    とくに発電プラントの分野では今後も需要が見込まれる一方で、人員不足が懸念されています。だからこそ、施工管理の資格を持っているのであれば、それを使わない手はありません。資格がなくても施工管理の仕事に携わることは可能ですから、興味があるなら、まずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

    DCT.株式会社では、全国多数の施工経験をもとに、施工管理やプラント現場に特化した求人派遣をサポートしています。有資格者はもちろん、プラント工事に興味はあるが未経験という方のご相談も大歓迎です。DCT株式会社の取り扱い求人や詳細は、以下よりご確認ください。

    ■DCT.株式会社


    Contact

    お問い合わせ
    求人情報や応募についてご興味のある方は、
    お気軽にお問い合わせください。
    FORM フォームからお問い合わせ
    求人情報やご応募に関してご興味のある方は
    お気軽にお問い合わせください。
    PHONE お電話でお問い合わせ
    お電話での
    お問い合わせはこちらから
     0246-88-6838
    [ 営業時間:平日9:00~17:30 ]